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2018年10月1日に丸文株式会社に統合されました。

2ピンデジタル温度センサLMT01を新型ローンチパッドにつなごう! (Episode 1-4 万能基板編)

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技術コラム

2018年 6月27日

マイコンコラム

2ピンデジタル温度センサLMT01を新型ローンチパッドにつなごう!
Episode 1-4 万能基板編

前回は、ブレッドボードを使用して、LMT01から温度データを読み出し、MSP430FR2433のタイマでその温度パルスをカウントし、I2Cインターフェイス経由で、LCDに表示させました。
今回は、ユニバーサル(万能)基板を使用して、LMT01+TRと、I2C LCDをローンチパッドの上部に装着する基板を作製する『万能基板編』となります。
部品は、ブレッドボードで使用したものと全く同じです。それぞれの部品表を下記に示します。

●LMT01+TR部品表
LMT01部品表
●I2CLCD部品表
I2CLCD部品表
●ユニバーサル基板と10ピン・ヘッダ・コネクタ
ユニバーサル基板

ユニバーサル基板写真
ユニバーサル基板写真

使用したユニバーサル基板の外形です。
ユニバーサル基板外形
同じものが入手できない場合は、これに近いサイズのものをお使いください。
必ず、スルーホール穴加工されている万能基板をお選びください。

●10ピン・ヘッダ・コネクタ
ローンチパッド表面の10ピン2列のヘッダピンに接続するためのコネクタです。



万能基板に載せる部品ははんだ付けで実装しますが、ここではんだ付け環境について、紹介します

●鉛フリーはんだとはんだゴテ
完全鉛フリーはんだを使用したもの(基板や電線)でなければ、一切、お客様の社内(実験室)に持ち込めないというお話があり、
弊社では実験用や試作基板でも鉛フリーはんだを使用しています。
今回使用した鉛フリーはんだは、HOZAN HS-372 SIZE0.6㎜のものを使用しています。
はんだゴテは、白光のFX-600を使用しています。このはんだゴテは、対応コテ先も多く、温度調整もロータリスイッチで変更できるの便利です。


はんだ付けを行っているとなぜか、そのはんだの煙が顔のところに来てしまいます。はんだ付けの際はいつもそうなってしまい、
回り回ってその煙を吸入してしまうことになります。
このため、はんだ付けの際に、この白光の煙吸引器FA400を使用して、煙を吸引させています。

FA-400
ただ、その排気が気になるので、背面(上面になる配置もあり)ファン出口のところに濡れた雑巾(薄手の物)を掛けて使うようにしています。

●電線
鉛フリーはんだは融点が高いため、普通のビニル被覆導線だと、はんだ付けにより、ビニル被覆が焦げたり、銅線部分がむき出しになってしまうため、
AWG24の耐熱絶縁ビニル電線を使用しました。



●部品実装と部品間の配線
ユニバーサル基板は小さいので、部品を置ける場所は限られますが、できるだけリード線の本数が少なくなるように、部品配置を考えます。
下図の部品配置で実装を行いました。
部品配置イメージ図 基板表面

部品配置イメージ図 基板裏面


●はんだ付けについて
はんだ付けは、はんだ付けを行う物体(ここではヘッダコネクタと基板のランドです)にはんだゴテの先を当てて、そこに鉛フリーはんだを流し込むことです。
基本、はんだを当てる部分は、コテ先ではなく、はんだ付けをする物体側です。
はんだ付けの際に流し込むはんだの量ですが、一般によく言われている通り、横から見て富士山型になるように、鉛フリーはんだの量を調節してください。
はんだを流し込み(盛り)過ぎた場合は、xxxxxxWickという名称のはんだ吸い取り線や、スッポンという名称で販売されているハンダ吸い取り器を使用して吸い取ってください。
盛りすぎたはんだが少量であれば、まず、はんだゴテのこて先をきれいにして、こて先のはんだの量を減らしておきます。
そして、盛りすぎた箇所に、はんだゴテをあてて、盛りすぎたはんだをはんだゴテの先に移す方法でも減らせます。
●ヘッダコネクタのはんだ付け
ヘッダコネクタの実装は、ピンが斜めになったりしないように、机の上で、しっかり基板を押さえて、はんだ付けを行なってください。
はんだ付けは、まず両端のピンをはんだ付けし、水平性やヘッダコネクタと基板面がしっかり密着していることを確認してください。
一旦仮止めした後、基板を押さえながら、両端のピンの片側のはんだを溶かしてください。この時、ヘッダコネクタと基板間に隙間があると、カチッと音がします。


これを交互に音がしなくなるまで行なって、ヘッダコネクタの実装をしっかりとしたものにしてください。

ヘッダコネクタと基板の間に隙間やグラつきがあると、抜き差しを行なった際に、ヘッダコネクタのはんだ付け箇所が金属疲労を起こし、
コネクタとして接触不良を起こす可能性があります。
また、今回20本すべてのピンを配線で使用するわけではありませんが、必ず20ピン全部のはんだ付けを行なってください。
数ピンしかはんだ付けしない場合、ヘッダコネクタを抜き差した場合に、強度不足でヘッダコネクタが抜けてしまう可能性があります。

●部品の脚曲げ、フォーミングについて
抵抗やコンデンサ、電線などの脚曲げ、フォーミングに関しては、下記の工具を使用しています。 
トップ工業 フラットノーズプライヤFN-100


脚曲げがきれいに仕上がるので、個人的には、長年これを使用しています。

●実装手順について
この基板の実装手順については、その手順をPDF化しました。
ここからダウンロードして、実装や配線作業の際に、PCの画面や、プリントアウトして、見てください。
LMT01_AQM1602Y_0227_2018.pdf

上記のPDFの実装手順に従って、はんだ付けを行なったら、テスタ(マルチメータ)などで、配線のチェックを行ってください。
実装例写真 表面


実装例写真 裏面


●テストコードの書き込み
この回路は、先のブレッドボードで動作確認されているので、正しくはんだ付けされていれば、ブレッドボードと同様に動作するはずです。
後でジャンパプラグの接続変更がありますので、まだAQM1602Y+LMT01基板を、FR2433ローンチパッドには接続しないでください。
テストコードは、UNIFLASHを使用して書き込んでください。

●動作確認
一度FRAMで、実行コードのダウンロード(書き込み)を行なった後は、テストコードはエミュレータがなくても動作します。
ローンチパッドのUSBケーブルをモバイルバッテリやUSB ACアダプタにつないでみましょう。
その前に、ジャンパプラグを一旦全て抜き取り、3V3、GNDの箇所だけにジャンパプラグを差し込んでください。
外したジャンパプラグは、下記写真の通り、片ピン(1ピン)だけ、挿入してください。

この接続で、ローンチパッド上のエミュレータとMSP430FR2433デバイスとの接続が切り離され、MSP430FR2433単独で動作します。
オープン(非接続)にしたSBWTDIOとSBWTCKは上部のデバッグ(エミュレータ)回路と、MSP430FR2433ボードとをつなぐジャンパです。
またRXDとTXDは、エミュレータチップで行なっているUSB仮想シリアルポートとデバイスのUART(TXD,RXD)端子を接続するものです。
GNDと3V3(3.3V)電源ジャンパは、ショート(接続)したままです。
それでは、AQM1602Y+LMT01を載せたユニバーサル基板(写真左)を、FR2433ローンチパッドに載せてください。


●テストコード実行例
いよいよ、AQM1602Y + LMT01ボードをローンチパッドに搭載して、USBケーブルをバスパワーが得られるもの(PC,USB ACアダプタ,モバイルバッテリ)などに接続します。
ローンチパッドには電源スイッチがないので、配線に問題なければ、下記写真のように、時刻と温度が表示されます。


これで、時刻と温度が表示され、エミュレータ(PC)なしで5V電源のモバイルバッテリだけで動作することが確認できました。
●動作しない場合
上記写真のような表示が行われない場合は、誤配線やはんだ付け不良が考えられます。
はんだ付け箇所は、外側から見るとつながっているように見えても、実際は電気的に接続されていない場合が、たまにあります。
あやしいと思われるはんだ付け箇所は、そのはんだ付け箇所にはんだゴテをあてて、その箇所の半田を溶かし、再はんだ付けを試みてください。
また、隣のはんだランド(パッド)と、はんだで接続(ブリッジ)されてしまっていないでしょうか。
これらの確認には、ルーペ等を使用して、はんだ付け箇所を確認してください。

注:AQM1602Y + LMT01ボードへのはんだ付けは、必ず、ローンチパッドから分離した状態で行ってください。

このモバイルバッテリを接続して、ローンチパッドを動かすのは、結構かさばりますね。
次回は、このローンチパッド+LMT01+I2C LCDボードを電池一本で動かすための電源(DC/DCコンバータ、チャージポンプ)ボードを製作して、単四電池一本でローンチパッドを動作させる例を紹介します。
(つづく)

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